京都府公立高校入試2027|「最大4校出願」の意味は?独自枠・共通枠と合否判定の順番

「2027年度から、京都府の公立高校は最大4校に出願できるそうですね」

新しい入試制度について、この部分が気になっている中学生・保護者の方は多いと思います。

ただ、4校に出願できると聞くと、4回受験できる、あるいは4校の中から合格した学校を選べる、と受け取ってしまうかもしれません。

実際には、独自枠と共通枠を組み合わせて志願先を設定し、決められた順番で合否が判定されます。

塚本塾では、9月23日と10月4日に京都府公立高校の新入試制度・受験戦略説明会を開催しました。今回は、その中でも出願を考えるうえで大切な「最大4校」の意味を整理します。

入試制度変更の全体像はこちら

「最大4校」の内訳は、独自枠1つと共通枠3つ

この記事では、全日制の前期選抜について説明します。志願先の組み合わせは、次のようになります。

枠志願先の区分設定できる志願先
独自枠独自枠の志願先1校・1学科、系統等
共通枠第1志望・第1順位1つ
共通枠第1志望・第2順位1つ
共通枠第2志望1つ

この組み合わせによって、最大4校・4学科等を志願できます。同じ高校の異なる学科を考える場合もあるので、必ず4つの別々の高校になるわけではありません。また、4つすべてを設定しなければならないわけでもありません。

通学区域や募集の有無などの条件を確認したうえで、進学を希望する学校・学科を組み合わせます。

独自枠と共通枠では、評価される内容が異なる

独自枠は、高校ごとに検査項目や配点が設定されます。学校個別検査を中心に、統一学力検査や報告書、面接などをどのように使うかも、学校・学科・方式によって異なります。

共通枠は、統一学力検査の5教科と報告書を使う選抜です。

普通科にも独自枠があります。「専門学科が独自枠、普通科が共通枠」とだけ覚えてしまうと、実際の募集要項を読み違えることになります。

合否判定は、独自枠から始まる

判定の大きな流れは、次のとおりです。

  1. 独自枠の合否を判定します。独自枠で合格した人は、共通枠の判定へ進みません。
  2. 共通枠の第1志望・第1順位の希望者から、募集人員の90%の合格者を決定します。
  3. そこで合格とならなかった人について、第1志望の第1順位と第2順位の希望者を合わせて、残る合格者を決定します。両方で合格範囲となる場合は、第1順位の学校に合格となります。
  4. 第1志望の選抜後も欠員がある学科等について、第2志望の選抜を行います。

第1志望の第2順位と、「第2志望」は違う

名前が似ているので、ここは特に間違えやすいところです。

第1志望・第2順位は、第1志望の選抜の中で扱われます。一方、第2志望は、第1志望優先で合格者を決めた後、欠員がある場合に選抜されます。

第2志望に学校名を書いたからといって、その学校で必ず判定の機会があるとは限りません。

「4つ書けば、どこかには合格するだろう」という考え方ではなく、それぞれの区分がどの段階で扱われるのかを理解して出願を組み立てることが大切です。

独自枠に志願する学校へ、本当に進学したいか

たとえば、独自枠にA高校、共通枠の第1志望・第1順位にB高校を設定したとします。

A高校の独自枠で合格すると、B高校の共通枠の判定には進みません。

そのため、「A高校も受けられるから、とりあえず入れておこう」と考える前に、A高校に合格したとき、その学校へ進む意思があるかを確かめておく必要があります。

同様に、共通枠の第1順位・第2順位も、実際に通いたい順番をよく考えて決めたいところです。校風、学びたい内容、通学時間、大学進学に向けた環境まで含め、親子で話し合っておきましょう。

出願の選択肢を生かすには、学力の準備も必要

上位校の独自枠を目指す場合、英語・数学・国語の力を深めることは大切です。一方、共通枠も志願するなら、統一学力検査は5教科を受検します。

独自枠の対策だけを進め、理科・社会の準備を止めてしまうと、共通枠で選べる進路にも影響します。

どの学校・学科へ行きたいのか。そのために、今の自分に何が足りないのか。出願の話と毎日の勉強は、つながっています。

中学1年生・2年生のうちから自分の得意・苦手を確かめ、課題を一つずつ減らしていくことは、これから選べる進路を広げることにつながります。

塚本塾では、中1・中2を対象に、英語・数学・国語の冬の合格判定テストを実施します。志望校判定が出るのは中2です。中1は、これからの学習に向けて現在の力を確認する機会としてご活用ください。

冬の合格判定テストの案内はこちら

「何校書けるか」に加えて、「どう選ぶか」を考える

新制度では、出願する学校の数だけでなく、枠や順位の意味を理解することが必要です。

進学したい学校を選び、その学校に向けて必要な力を伸ばす。併願先まで含めて、納得できる進路を考える。

説明会でお伝えした制度の知識を、ぜひ親子での進路の話し合いと、日々の勉強に役立ててください。

次回は、全8回予定の第3回目、新制度の「内申点」を取り上げます。

第1回:入試制度変更の全体像を読む

制度の説明は、2026年10月5日時点の京都府教育委員会「令和9年度京都府公立高等学校入学者選抜要項」(本文p.5〜8)に基づきます。通学区域や学校別の条件を含む出願の確認は、中学校の進路指導と最新の公式資料に沿って行ってください。
京都府教育委員会:令和9年度入学者選抜に関すること

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